ブン太が聞く!「令和の武者修行」って何??とやまで活躍する人に聞きました!
富山県民なら、小中学校で一度は経験する立山登山。その時みなさんは、どんなことを感じたでしょうか?
8月16日~20日の5日間、12~15歳の小中学生15名と富山県内企業の若手新入社員13名が力を合わせて「令和の武者修行 立山十峰登山」に挑みました。
今年で5回目となる「令和の武者修行」を企画した「一般社団法人百年示道塾とやま」の代表理事である福崎秀樹さんに聞きました。
「人を育む」ことでより良い未来を創る
まず、「令和の武者修行」を始めたきっかけを教えてください。
「令和の武者修行」は、高知県の「ネッツトヨタ南国」が行っている「平成の武者修行」がモデルになっています。
「平成の武者修行」は、ネッツトヨタ南国の新入社員が全国から集まる中学生たちとお遍路の旅に出るという社員研修です。
子どもたちはくじけそうになったり、勇気づけられたりといった冒険をし、若手社員はそんな子どもたちを勇気づけ導くリーダーシップを学ぶ場になっています。
素晴らしい体験なので私が「富山でもやります!」って宣言して(笑)
百年示導塾のみんなが「それならやってみよう!」と賛同してくれて、富山では立山登山でしょ、となりました(笑)
この「やってみよう」は、現在、そして未来にすごく大事なことじゃないかなと思うんです。
まずは考えるより行動してみる、そして成功するために考える。
何かを生み出すには行動あるのみ、やらなければ何も生まれませんからね。
「令和の武者修行」も、『人を育む』という想いから始まったのですか?
そうです!
経営者として、一番大切である社員が立派な大人へと成長していくことこそ、社会にとって良い影響を与える経営だと考えています。
「人を育む」という点において、武者修行はシンプルだけど非常にいい活動です。
武者修行の正解や成功って何だろう?と考えた時に、それは今すぐに答えが出るものではないと思っています。
10年後や20年後に、誰かに何かの影響を与える瞬間や、くじける体験をしたときに、この武者修行の体験が彼らを勇気づけるのではないでしょうか。
毎年新しいことに挑戦する!人は人でしか磨かれない
今回の武者修行はどうでしたか?
今年で5回目になるのですが、今年は子どもたちの募集もすぐに埋まってしまうほどで、段々と輪が広がっているなと感じています。
毎年新しい挑戦をしながらバージョンアップしていっているのですが、若手社員へのミッションは、「子どもたちに最高の旅をさせろ」と「お子さんを無事に送り届けること」の2点。
そのために自分たちで考えて、どんなことを決断し行動するか?を問いました。
さらに今年は、経営者である自分たちにも課題を設けて、事前に同じコースを登るなど彼らと積極的に関わりました。
「人は人でしか磨かれない」というのは本当で、私たちと彼らのぶつかり合いでしか磨かれないんですね。
出発の朝、若手社員たちが揃った時の顔はすごく頼もかったですし、やってやるぞ!最高の旅にするんだ!とみんないい顔をしていました。
彼らは、私たちの登山チャレンジも見ていましたし、いろんな場面で本気で関わってくれていると感じられたからだと思います。
特に印象に残っていることは?
今年は、健康上の理由から登山ができない若手社員が一人いたのですが、彼女の新しい形での挑戦ですね。
登らないという決断を彼女がした時に、少し残念な気持ちになった反面、せっかくこれまで武者修行に参画してきたからには、彼女にも最後まで最高の武者修行をさせたいと思いました。
それに、僕らは意地悪なんで、「やっぱり登っておけばよかったー!」と言わせるくらい関わらせようぜ!と(笑)
そこで、彼女に私たち経営者が行っていた登山に向けた準備を全て任せました。
彼女は、それにしっかりと応えてくれて、自分も参画したという想いを感じてもらえたのではないでしょうか。
5日間だけが武者修行ではないですし、登る、登らないも関係ない。
何があっても最善を尽くす、あきらめない、情熱と粘り強さが一番大事です。
彼女の挑戦は、未来の可能性を開いた挑戦だったと思います。
今後の目標や想いを教えてください。
「百年示道塾とやま」が目指しているのは100年後の未来。
私たちの活動が、社員、家族、社会、地域に良い影響を与え、同じ志で繋がる仲間が一人ずつ増えて広まっていくといいなと思っています。
少しずつの広がりでも、100年後に子どもたちにとって素晴らしい未来になっているはずです!
最後に、高校生にメッセージをお願いします!
これからの社会では、自分で考えて行動し、責任をとることがものすごく大事になってきます。
正解を導く時や決断をする時は、まず自分に問いを立てて、好奇心を持って考えてみること。
いろんなところへ行き、いろんな人に会い、本を読み、勉強ではないことにも果敢に挑んでいってほしいです。
参加者の感想
原林翔(はらばやし しょう)くん
富山市在住 中学2年生(13歳)
最初はキツそうと思っていましたが、頑張って登っているうちに結構いける!と思えるようになってきて、自信が付きました。
印象に残っているのは、下山の時です。
僕より小さい子が多かったので自分から積極的にサポートができたし、みんなで協力し合っていることが実感できました。
これからもいろんなことにチャレンジし、まずは部活の柔道で黒帯をとりたいです(笑)
奥本侑希(おくもと ゆうき)くん
神奈川県相模原市在住 中学1年(13歳)
去年初めて参加して楽しかったので、今年も前回仲良くなった富山の友だちと一緒に参加しました。
急な坂が多かったり、チェーンを使って歩く場所があったりスリルがありましたが、もうちょっと登っていたかったと思えるほど楽しかったです。
去年よりも自分から他の子たちに積極的に声掛けができたのも良かったです。
一歩一歩進んでいけばゴールにたどり着けることを学んだので、“一歩ずつが大事”ということを忘れないでいたいです。
ブン太の一言
百年示道塾とやまは『100年後の子どもたちに輝く日本を残す』を活動理念に掲げ、そしてその根底には『人を育む』という想いをもって活動をしているそうです。
何かを生み出すためには、まずやってみる!
そして、果敢に挑戦してみることの大切さを感じたインタビューでした!
あまりの熱い想いに、室温が3度ほど上昇したのではないかと思ったほど(笑)
県内の学校で講演会もされているそうなので、もっと話を聞きたい!という方は
ぜひ、百年示道塾(福崎代表理事)まで問い合わせてみてください。
福崎 秀樹
一般社団法人百年示道塾とやま
大学卒業後、キヤノンマーケティングジャパン株式会社に入社し、中小企業のIT化を促進する業務を行う。情報セキュリティ分野での課題解決を得意とし、個人情報保護に関するコンサルティング業務も行う。2005年、富山に帰省し、父親が経営する株式会社福崎事務機に入社。2009年に社長に就任したと同時に社名を株式会社フクールに変更。AI、IoT、クラウドのサービスなどを活用し県内中小企業の業務改善を促進するかたわら、子供達や若者など、次世代の人材育成事業を行う一般社団法人百年示道塾とやまを設立。テクノロジーと人間の可能性が共存する社会を目指し活動中。
連絡先:076−432–2559(株式会社フクール)