きれいな古着を無料で提供!
クリーニング店・ホームドライ富山の「クリクル」は、
洋服にも、財布にも、環境にもやさしい取り組みです。
洋服や布団のお手入れに欠かせないドライクリーニング。
富山市内に9店舗、立山町に1店舗を構える(株)ホームドライ富山では、不用になった洋服を古着回収ボックスで集め、
本社工場でクリーニングした後、無償で提供する活動や絵本を保育園に寄贈したり、制服や体操服をリユースしたり、
クリーニングを通して、「環境配慮」「地域貢献」「子育て応援」事業の推進に力を注いでいます。
今回、Future編集部は、富山市上千俵町にある本社工場を訪問。工場長の中村達也さんにお話を伺いました。
<人々の善意が環境を良くするクリクル>
―まず貴社の特徴を教えてください!
中村さん(以下、中):環境にべらぼうにやさしいところです。クリーニング後、服にかけるビニールカバーを不織布カバーに切り替えたことが、一番の特徴。
全国的にかなり珍しい取り組みだと思います。
また、使用している洗剤や洗い方も環境に配慮しています。
ドライクリーニングは石油系溶剤で洗うのが一般的ですが、できるだけ石油溶剤を使わずに水洗いへ移行しています。環境配慮だけでなく、子育て応援や地域貢献に取り組んでいるところも特徴ですね。
―エコロジーな取り組み、「クリクル」について教えてください。
中:「クリクル」とは、「クリーニング×リサイクル」のことで2022年11月から始めました。
お客様が不用になった洋服を店頭の古着回収ボックスで集めて、それを本社工場で点検・仕分けし、クリーニングにした後に店頭に展示しています。その古着はクリーニングの利用問わず、誰でも無料で持ち帰ることができるんですよ。
ほぼ全ての店舗で実施していますが、ビックリするぐらい大好評ですので、2023年に限っては1年間続ける予定でいます。
―そんな太っ腹なサービスを始めようと思われたきっかけは何だったのですか?
中:お洋服を大事にしてほしいという思いですね。
不用になったお洋服を捨てるのではなく、クリーニングに出して誰かに着てもらえれば、エコロジーだなと思いまして。
―「無償」という点が特にすごいなと思います。
中:お客さんからも「なぜ無料なの?損じゃない?」とよく聞かれます。
確かに金額的な面だけでいえば損をしていますが、やはり洋服と環境への思いの方が勝っているんです。
お店のスタッフがお客さんから「あんたのとこ偉いね」と褒められたと言っていて、素直に嬉しかったですね。これまでに全店舗で回収したアイテム数は、1,000〜2,000着になんじゃないかな。
―実際に実施されてみて分かったことなどはありますか?
中:子ども服がものすごく回転するということですね。
毎年サイズアウトするから、今年着られなくなった服を回収ボックスに入れて、来年着るものを持って帰るという方が多いです。
洋服以外のことにお金を使っていただければいいかなと。
あとは、「断捨離したい」という60〜70代の方が多いことにも気づきました。
回収ボックスに古着を入れられている方々は、「不用になったけど、誰かの役に立ちたい」という思いを持たれている方が多く、店頭にある洋服は善意の塊だと思っています。
<絵本を贈って、子育てを応援>
―絵本の寄贈もされていると聞きました。
中:令和4年の実践目標のひとつが、「利益を出して、その一部で絵本を購入し、子どもたちに届ける」でした。
保育園の方々に打診したら喜んで受けていただけたので、全店舗で実施しました。
その結果、該当したのは藤木、黒瀬、大久保店の3店舗だったので、それぞれの店舗から一番近い保育園に絵本を15冊ほど寄贈しました。
絵本のセレクトは保育園におまかせしています。今年も継続していこうかなと思っていますね。
―なぜ、絵本を贈ろうと思われたのですか?
中:地域の方々の子育てを応援したいという思いが一番ですね。
もうひとつは、スタッフへの思いです。何のために売り上げを上げて利益を出すのか。
その行為に意味を持たせてスタッフに伝えたいという思いもありました。
「お金が貯まったら子どもたちに絵本を贈れる!」という明確な目標があれば、働きがいがあるんじゃないかなと思ったんです。
<身近なクリーニングで、新社会人も応援>
―様々な取り組みを通して、クリーニングが身近なものに感じられました。
中:多くの人にそう感じてもらえたらと思っています。
日本には四季があって衣替えというものがありますが、最近はその文化が失われつつあります。
洋服の入れ替えをすることで四季を感じでいただけたらという思いもありますね。
また、地域貢献として、障がいのある方の就労支援にも取り組んでいます。
―ところで、布団もクリーニングに出した方がいいのでしょうか?
中:はい、強くおすすめします!!
布団のケアは天日干しでOKと思われている方がとても多いのですが、干しても汚れは落ちません。
また、寝ている間に汗をかきますし、毎日使うものですので、清潔にした方が健康にもいいと思います。
クリーニングに出せば、フカフカのきれいな布団で眠れますよ。
年に2回で十分ですので、ぜひ1度お試しください。違いが分かると思います。
―これからも新たな企画を始められるのでしょうか?
中:学校を卒業して社会人になったら、スーツを着るようになると思います。
そんな新社会人を応援するために、スーツを1回だけ無料でクリーニングをする「ファーストスーツ」という企画を考えました。
4月1日から5月31日まで全店舗で開催します。ご本人が持参することが条件ですので、新社会人の皆さんぜひお気軽にお越しください。
<ファーストスーツキャンペーンについて>
期間:2023年4月1日(土)~2023年5月31日(水)
場所:ホームドライ富山店舗
対象:2023年4月から社会人になった方
対象商品:スーツのみ(上下セット、いずれかのみでも可)
※女性のスカート含む
条件①:社会人になられた方が店舗までご持参ください。
条件②:お一人様1回限りの利用とさせていただきます。
※キャンペーンの詳細は店舗にてお問い合わせください。