富山にこんなお仕事
環境・安全管理(上田 美月さん)
説得力を持たせて伝えたい
環境に貢献したいという消費者が増えている。
例えば、環境や人権に対して十分に配慮された商品やサービスを選択して買い求める「エシカル消費」。
消費者庁の調査によると、エシカル消費について「これからの時代に必要」という回答は
2016年の29.3%から20年は51.8%に上昇している。企業は消費者の声を無視できない。
地球環境の保全は企業の重要な経営課題となっている。ファスナーを作るYKKも同じだ。
上田さんの仕事は、世界各地にある製造拠点による環境保全をサポートすることだ。
例えば、エネルギー消費を抑えるための配管の工夫や、太陽光発電パネルの設置など、
環境への負担を減らす各工場の取り組みの成功例を集めて社内でシェアする。
ファスナー1本を作るために水をどれだけ使い、二酸化炭素を発生させているか広く情報収集もする。
「環境問題は世界中で取り組まれている課題。意識の変化のスピードが早く、
求められるレベルはどんどん高くなるけれど、貢献したい」と力を込める。
高校時代はソフトテニス部で夏場には真っ黒に日焼けしていた。
化学が好きで工学部に進学した。就職はものづくりの企業と決めていた。
「ファスナーは洋服の小さな部品でしかないけれど、役割や存在感が大きいのが面白い」とYKKに興味を持った。
海外の工場とやり取りするには語学を磨くことが必要。
商品の細かな製造プロセスや、データの算定方法をもっと勉強しないといけない。
「環境保全には関係者一人一人の理解が必要。提案に納得してもらえるよう、説得力を持たせて伝えたい」と意気込む。
私の愛用品
■社員証のネックストラップ
入社した際に先輩社員にプレゼントされた商品サンプル。
水色と白色の配色がお気に入り。蓄光タイプなので暗い場所で光る。
※掲載内容はFuture 2022[進学・オシゴト版]
(2022.2.25時点のものです。)