スペシャルインタビュー
こっちのけんとさん②
同じ悩みを持つ人に届け
お兄さんも弟さんも今をときめく俳優ですね。
兄は俳優の菅田将暉です。18、19歳くらいの時に、兄の存在が大きすぎて自分の可能性がわからなくなることがありました。
最初はもちろん憧れの兄だったんですが、存在がでかすぎて。18、19歳くらいの頃に葛藤し始めました。
兄が邪魔とは言わないけど、兄がいなければもっと自分は自由に将来を選べると思っていました。
弟の菅生新樹も俳優で朝ドラに出ていますね。彼はコミュニケーション能力がすごいんです。
学校では不登校の子やいわゆる陰キャ的な人たちとも仲良くて、ヤンキーとも仲良くて、先生とも仲が良い。
そういう意味では本当に主人公タイプというか、弟も天才だなと思います。
活躍されているご家族についてオープンに話せるのもすごいこと。
初めて発表したオリジナル曲「Tiny」は、まさにお兄さんへのコンプレックスを歌詞に昇華した曲です。
書くことがそれしかなかったんですね。でも、兄への複雑な思いって自分にしかない感覚だと思っていたけど、友人だったり、親だったり、誰かと自分を比較している人って結構いるんですよ。そういう人たちもいろんなプレッシャーを感じている。
この曲を歌って自分を救えたし、同じような悩みを持つ人にも届いている曲ですね。
こういった方向性が「n=1」というか、自分の個性だって自信を持てました。
家族はどうご覧になっていますか。
家族から見た僕は変わってないですよ。「やっとけんとが世の中に認められたか」っていう感じです。世に出たか、出てないかだけの違いというか。ずっと信じてくれていたんだと思います。
今後の目標に紅白出演とオールナイトニッポンのパーソナリティ、武道館コンサートを掲げてますね。
自分のためというより、応援してくれている会社や家族のためかな。おばあちゃんが喜んでくれるかなって(笑)
これだけ大ヒットすると、次の曲はむずかしいよね。
全くプレッシャーがないわけじゃないけど、別物なので。次は次でやれることをMAXでやっていくだけです。
生成AIが創作に与える影響についてどう考えていますか。
歌詞だろうがメロディーだろうが何でもできるじゃないですか。でも、僕の曲は多分AIでは作れないと思います。
自分の経験を詰め込んで、本当に 1人の人間じゃないと作れないものを作っているつもりです。
大切なライブの準備をしているそうですね。
ライブは苦手なんですよ。こないだもフェスに出た後、感極まって大変なことになっちゃって。
ツアーとかもあまりしたくない。やるとしても少しだけ。貴重な機会ということで(笑)。
最近、富山市に新しいホールができたので、その貴重な機会をこっちでぜひ。
富山、まだ行ったことがないんで行きたいです。
こっちのけんと
マルチクリエイター
こっちのけんと/大学時代のアカペラグループで全国大会2連覇。1人アカペラシンガーとして YouTube で活動開始。2022年にデビュー曲「Tiny」をリリース。2nd single「死ぬな !」がバイラルヒットとなり、ストリーミング再生回数2,200万回を突破。24年の 6th single「はいよろこんで」は総再生回数100億回、ストリーミング1億回を突破。国内外のチャートで1位を獲得し、大きな注目を集める新進気鋭の実力派シンガー。
※掲載内容とプロフィール情報は
Future vol.19(2024.11.11)時点のものです。