富山にこんなお仕事
パティシエ(小澤 菜々緒さん)
「なれたらいいな」になった
パティシエは地道な努力の積み重ねが大事だ。スイーツが形になるには、時間がかかる。
クリームチーズを足すか、それともヨーグルトか。納得がいくまで食材の組み合わせや配合を何度も試作する。
思い描いたケーキを形にするには、もちろん技術力と知識、アイデアが必要になる。
でも、レシピを考えても、その中から商品化できるのはごくわずか。根気強さや探究心が求められる仕事だ。
母が作るおやつが大好きだった。気付けば一緒に作るようになっていた。お菓子が好きというよりも作るのが好き。
自然とパティシエの仕事に憧れた。中学生の時は「なれたらいいな」ぐらいの気持ちだった。
そして、高校生になると他の選択肢は考えられなくなった。
一般的な洋菓子店は、ショーケースに並ぶケーキや焼き菓子作り、販売がメインだ。
でも、ホテルだとクリスマスケーキ、バースデーケーキなど店頭販売するケーキはもちろん、宴会の皿盛りデザート、結婚式で出すブライダルケーキなどより幅広く担当できる。そこに惹かれ、ホテルを選んだ。入社して7年。後輩も増え、中堅として指導する機会も多くなった。
「伝え方や注意の仕方は難しくて試行錯誤中なんです。大変な時もあるけど、一緒に励む後輩の存在が支えになっています」
パティシエの仕事はほとんどの作業をみんなで分担して行う。そのため、効率よく進めるには連携が必要不可欠だ。
毎朝、必ずみんなでスケジュールを確認して打ち合わせし、その日の業務に臨む。
ショーケースに並べるケーキの仕上げや翌日分の仕込み、宴会があればその時間に合わせてデザートを仕上げていく。
多い時は1日400個ほど作ることもあるが、一つ一つ自分のケーキを食べる人の顔を想像しながら作っている。
私の愛用品
■ルセット帳&パレットナイフ
先輩からの教えや自分で考えたレシピが全て載っているので、これがないと仕事にならない。現在で2冊目。デコレーションケーキの表面を整えるパレットナイフは毎日使う必需品で、5年ほど愛用している。
※掲載内容はFuture 2024[進学・オシゴト版]
(2024.3.7時点のものです。)