スペシャルインタビュー
あきぴでさん①
富山中部高校を経て東京大学法学部を卒業し、YouTuberとして活動するあきぴでさん。
出身大学のブランド力とユニークな個性を溶け合わせ、多くの若者に支持される。
大学や受験をネタにした動画の総再生回数は7億回近い。
語り口はやわらかいが、表現への思いは強い。これまでとこれからを語ってもらった。
東大 入ってみたらつらかった
YouTubeのチャンネル登録者数は35万人。最近まであのキムタクとほぼ同程度でした。
まさにキムタクでしたね(笑)。
どんな高校生だったんですか。
最初は剣道部だったんですけど、1年生の時に演劇部の公演を見て衝撃を受けたんですよね。
舞台に立つのは楽しかったですね。でも、人間関係がちょっとヤバかった。
恋愛というか、友人というか、五角関係になっちゃったんですね。美化して言うなら甘酸っぱいけれど、まあ地獄ですよね。
学校から見れば優等生だったと思います。テストもいい点を取るし、宿題をちゃんと出すし。
でも、影は薄かったらしく、当時の先生方の記憶にはあまり残っていないらしいです。
勉強はもともとできたんですか。
高校入学当初は真ん中くらいの順位。でも、1年生の終わりにはトップクラスになって東大を狙える順位にはなっていましたね。勉強がつらかったという記憶はあまりないです。
将来の夢はあったんですか。
当時は俳優です。失礼に思われるだろうけど、演技とかどうでもいいです。究極モテたかった。もっというとアイドルになりたかったんです。悔しいじゃないですか。顔がいいだけでチヤホヤされている人がいるなんて(笑)。だけど僕にはスペック的に無理。歌もダンスもできませんしね。でも、演技ならできるんじゃないかって、甘く考えました。
東大はストレートで合格したんですか?
いえ、一浪です。敗因はいろいろあるんだろうけど、過信と勉強不足ですね。
自分が最高のパフォーマンスを発揮したイメージだけがあって、実力を見誤っていました。
浪人時代は死ぬほど勉強しましたね。理論上、勉強できそうな時間は全て勉強していた気がします。
していなかったのは、お風呂と移動中、睡眠時間くらいでしょうか。
今度こそ余裕で合格するだろうと思っていたら、僕は合格最低点でした。つまり合格者の中で一番点数が低かった。
ショックでしたね。どれだけ高い順位で合格できるかって思っていたから。
東大を志望したのはなぜ? テレビ番組で伊沢拓司さんが活躍され始めた時期でしたか?
伊沢さんが注目を集めたのは、僕の大学入学後ですね。だから「東大売り」の人はまだそこまでいなかった。
あの先生に学びたいとか、こんな学問をやりたいという気持ちもありません。
結局、ブランド力ですね。でも、入ってみたらつらかった。
ほんの少し授業中の様子を見ていても、これは勝てないなあと思う場面の連続でした。
読書量がすごいのにテストが疎かになっていないヤツとか。ど田舎の無名高校出身でインターハイで活躍していたヤツとか。
僕なんて受験勉強しかしていなかったのに……。でも、気遣いのできる優しい人たちばかりでしたよ。
とにかく民度が高い(笑)。少しの時間で仕上げらられるような人たちばかりです。
あきぴで
You Tuber
あきぴで/1996年富山市生まれ。富山中部高校、東京大法学部卒。大学卒業後、劇団文学座を経てYouTuberに。高校や大学、受験のあるあるネタで人気を博する。趣味はクイズ、資格試験、演劇。ペットで亀を飼っている。
取得資格は英検準一級、漢検準一級、数検準一級、世界遺産検定2級、統計検定2級、美術検定2級、歴史能力検定日本史2級、日商簿記2級、FP2級、証券外務員二種、剣道二段
※掲載内容とプロフィール情報はFuture 2024[進学・オシゴト版] 2024.3.7時点のものです。