富山にこんなお仕事
税理士(藤田 泰奈さん)
数字は必ず2度確かめる
納税は国民の義務。とはいえ、税の種類はさまざまあり、
個人事業主や中小企業の担当者が税額を計算したり、税務署に提出する書類を作成したりするのは簡単ではない。
そんな時に頼りになるのが、〝税金のプロ〟といわれる税理士だ。
「とにかくミスがないように数字は必ず2度確かめます。
私が間違えたら、お客さんが余計に税金を払ってしまうことになるかもしれませんから」。
その言葉に強い責任感がにじむ。
大学を卒業後、米コンピューター大手の日本法人にシステムエンジニア(SE)として入社した。
間もなく世界的な金融危機「リーマン・ショック」が起きて、同期の多くが退社を余儀なくされた。
「この先どうなるか分からない。手に職を付けなきゃ」。そんな思いに駆られ、税理士資格取得を目指した。
税理士試験は会計学2科目と税法3科目の計5科目をパスしなければならないが、一度に全科目合格する必要はない。
SE時代に2科目パスし、結婚を機に夫の出身地である富山県に移住。
育児や税理士事務所の仕事をしながら勉強を続け、2017年に最後の科目である消費税法の試験に合格。翌年、税理士登録した。
現在は富山市内の税理士法人に所属し、製造業やNPO法人など約20社の会計・税務を担当。
税額を計算して申告書を作成したり、売り上げや利益などの財務データの推移を報告したりする。
経営者が今後の事業の方針を決める手助けをすることができたと感じられた時、税理士としてのやりがいを感じるという。
「何かプラスαを提供して、依頼主をサポートしていきたい」
私の愛用品
■電卓、ペンケース
電卓は職場用と自宅用に同じものを持っている。
「税理士にとって電卓は『必ずそこにあるもの』」と話す。
※掲載内容はFuture 2023[進学・オシゴト版]
(2023.3.3時点のものです。)