富山にこんなお仕事
鉄軌道運転士(菅山 奈緒美さん)
乗り物が好き、運転が好き
「自分は月曜から金曜の〝9時5時〟に仕事するタイプじゃない」。就職を意識した頃から漠然と考えていた。
高校では建築科に在籍していたが、建築関係の仕事に就く気はなかった。
そんな時、高校の担任から富山地方鉄道の運転士を勧められた。
市内電車は高校のそばを走っており、いつも目にしていた。乗り物を動かす仕事が面白そうに感じ、飛び込んだ。
入社後2年間は、電鉄富山駅の乗車券センターで定期券や高速バスの乗車券などを販売する業務を経験。
3年目に南富山駅に併設されている運転士養成所に入った。
鉄道に関する法律や電車が動く仕組みなどを学ぶ学科講習は「勉強が苦手だったので大変だった」と苦笑いする。
その後、鉄道と市内電車の技能講習を経て、運転士となった。
公共交通機関の運転士として、何より安全第一を考える。「圧力よし」「後方よし」「戸閉よし」…。
停留所や駅で電車を動かすたびに「指差し確認呼称」と言われる確認作業を大きな声を出して行う。
運転士になりたての頃、上司から「大きい声で確認したら絶対に事故を起こさない」とアドバイスされ、それを忠実に守っている。
目的地に着いた利用客が楽しそうな顔をして電車を降りるのを見ると、うれしくなる。
富山大橋から見る立山連峰や、桜が咲き誇る松川べりなど、運転中に富山の四季折々の景色が見られるのも気に入っている。
電車の運行を管理する運転指令になりたいと思った時期もあったが、今はずっと運転士を続けたいと考えている。
「乗り物が好きだし、運転が好きなんです」と話す。
私の愛用品
■目薬と乗務員日誌、ボールペン
運転士の仕事は目が疲れるので目薬は欠かせない。
日誌にはその日の注意事項などを書き込む。
ボールペンはお気に入りの「ポケモン」が描かれたもの。
※掲載内容はFuture 2023[進学・オシゴト版]
(2023.3.3時点のものです。)