富山にこんなお仕事
看護師(藤元 岬さん)
モットーは「患者さんのハッピー」
「心が救われたと患者さんに思ってもらえる仕事って、すてきだな」。
小さな頃に憧れていた看護師を将来の仕事にしようと決めたのは、中学2年生の就業体験「14歳の挑戦」だった。
「病気やいろいろなものを抱えながらベッドの上で生活する患者さんと接し、
少しでも笑顔になれる時間をつくることに関わりたいと強く思いました」。
看護師になって12年目の今もその思いは変わっていない。モットーは「患者さんがハッピーになること」。
早く看護師になるため、県内で唯一、5年一貫の看護教育が受けられる富山いずみ高校看護科に進学した。
高校卒業後に3年制の看護専門学校に進むより1年早く、最短で国家試験の受験資格を得られるからだ。
20歳で国家試験に合格し、県立中央病院に就職。以来ずっと外科系病棟に配属されてきた。
「私の専門分野なので外科まっしぐらです。特に手術した患者さんは
つらい時期を乗り越えて回復していく過程があるので、そこに立ち会えるのが、やりがいです」
現在は「皮膚・排泄ケア認定看護師」として、
人工肛門・ぼうこう(ストーマ)保有者の相談・指導、床ずれ、おむつかぶれといった皮膚トラブルのケアなどに携わっている。
2017年度に長期研修派遣された京都橘大学で学び、認定審査に合格した。
全国に約168万人にいる看護師の中で皮膚・排泄ケア認定看護師は2500人余り、京都橘大の競争倍率も3倍と狭き門だった。
患者らと接する中で、「口に出せなくても排泄の悩みや皮膚トラブルで困っている方は多い」と気付き、志したという。
看護師に求められるのは「相手を思いやる心」だと考えている。
看護は人と人とが関わる仕事。「患者さんやその家族に対してはもちろん、スタッフ間の思いやりも大切だと思っています。
気持ちよく働けていると、患者さんにも還元されますから」と優しい笑顔を輝かせた。
私の愛用品
■聴診器とマーキングディスク
マーキングディスクはストーマの位置を決める際に使用する器具。
聴診器は患者の体調の変化を見逃さないための必須アイテム。
※掲載内容はFuture 2022[進学・オシゴト版]
(2022.2.25時点のものです。)