
富山にこんなお仕事
税理士(小川 雅晃さん)
信頼があって成り立つ仕事
日輪に桜の花があしらわれた税理士バッジが襟元に光る。
堀税理士法人に所属する4人の税理士の中で最も若い28歳。
企業、個人の税務申告や申告に必要な書類の作成、
税務相談などで顧客先を駆け回る日々にやりがいを感じている。
「家計簿や預金通帳を他人には見せられません。
ですが、税理士は会計帳簿を付けて正しい金額で税務署に申告しなければならないので、
通帳も、細かい現金の取引も必ず見せていただきます。
信頼があって成り立つ仕事ですし、はるかに年上の方から
『小川さんに頼んで良かった』と言ってもらえる仕事はなかなかないと思っています」
税理士を目指そうと思ったのは氷見高校商業科2年の時。
「勉強が嫌いで高校は商業科を選んだのですが、そこで簿記と出合いました。
取引の流れを数字で表現することがすごく新鮮で、
初めて自分から進んで勉強したいと思う科目だったのです」。
簿記に関わる職業に就きたいと考えていたとき、先生に勧められたのが税理士だった。
富山大原簿記法律専門学校(現富山大原簿記公務員医療専門学校)に進み、
受験生活が始まった。税理士試験は11科目のうち5科目合格が条件だが、
一つの科目に合格すれば生涯有効で、数年かけて5科目をクリアするのが一般的だ。
2年時に全経簿記上級に合格して税理士試験の受験資格をつかむと、
初めて挑んだ試験で2科目をパス。
卒業後は堀税理士法人で働きながら5年かけて残る3科目に合格した。
仕事が終わった後に同専門学校の社会人コースに通い、
日をまたいで帰宅することもしばしばだったと振り返る。
それでも高校生に向けて「簿記や税理士の仕事に少しでも興味を持ったら
是非チャレンジしてほしい」と呼び掛ける。
実際に税理士になり、「普段接することのできない方々に会い、
いろんな業界を見ることができるのも自身の成長につながっている」と感じているからだ。
私の愛用品

■電卓
税理士試験で苦楽を共にした電卓。
今も仕事でフル活用しており、
「相棒のような存在」と言う。
※掲載内容はFuture 2022[進学・オシゴト版]
(2022.2.25時点のものです。)